あまりにも素朴すぎる反近代主義やしないか?

シロクマ先生がアジアの急速な発展と引き換えの破局的な少子化を嘆いているが、それを西欧的近代に罪をなすりつけているのは、あまりにも素朴すぎだし、しかも危険なものを孕んでいる反近代主義的な認識であろう。じゃあ、比較的近代化が緩やかで人口が増加している中東諸国やアフリカ大陸の人たちが幸せなのか? 実際は、貧困や疫病、地域紛争やテロの続発に悩まされているのが現実であろう。そういう意味では、少子化と引き換えに経済発展を遂げることは、けして悪いことではないのだ。

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逆に、最近の欧米のように政策として子供を生み育て易い環境をバックアップしていくという発想が何故思いつかないんだろうか? 移民を積極的に受け入れていくというオプションも考えられる。同性カップルが里親として子供を育てるという家庭も増えていくだろうし、子供を増やす方法なんていくらでもあろう。


こういうシロクマ先生の反近代主義的な認識って、落合陽一の身分制度復活みたいな議論と関係ないように見えて、実は近いんだよね。根底にあるのは、西欧近代的な民主主義社会への不信感なんだけど、しかし20世紀的な脱西欧主義ムーブメントが行き着いた先は、ナチスとかオウム真理教や、また排外主義的な21世紀型の新反動主義なわけである。だから、ある意味でシロクマ先生が言っていることも、ナチスやオウムに通底するものがあるといえる。


まあ、シロクマ先生のような古典的近代懐疑はまだマシだと思うんだけど、落合陽一やITベンチャー系のような、テクノロジー神秘主義が結びついたサイバー・オカルティズム(?)の方がヤバイんだろうけどね。高度な科学文明とオカルトが結託したナチスにより近いのは、そこらへんの界隈だろうから。