2ちゃんねる系ネトウヨ時代の終わりと、文系サブカルのネトウヨ化

2ちゃんねる(5ちゃんねる)は、日本のネット社会における最大の不良債権といっても過言ではない。ネットは自由にヘイトスピーチ的な本音を言ってもいい場だという、ある種のデフォルト意識が刷り込まれているのも、日本のネット空間が、そのまま2chを拡大していったものであるからなのは否定できない。


しかし、その日本型レイシズムの最大の発信源となった2chを覗いてみると、既にネトウヨ的なものは終わりつつあるように見える。


例えば、2chの中でも2chらしい板だと知られている、ニュー速嫌儲を見れば分かるだろう。ネトウヨ的な自尊心よりも、日本社会への憎悪と自虐を煽るスレッドの方が普通に目立つ。その傾向は、ニュー速+系のネトウヨが多い板も同様で、例えばサッカー代表戦で負けたりした時には、ネトウヨ煽りやジャップ連呼でスレッドが埋めつくされる。


まあ、ある意味で抑圧していた本心が表面化したということなのか。去年から今年にかけて、急にジャップ連呼や、(その弟ジャップに対する)韓国兄さんみたいなレスが急増し、元から卑屈であったネトウヨ的自尊心のベクトルが、更にマイナス方向に振れはじめたのも、単に2ch内だけでなく、日本人全体の認識が変わりつつある兆しなんだろうか。


いやだからといって、今後ネトウヨ的なものが衰退すると言いたいわけじゃないが。その逆で、ネットから遅れて一般社会そのものがネトウヨ化しているし、「進化論を教える日本の教育はアメリカの教育よりも優れている」とか、「少子化対策男女雇用機会均等法を廃止しろ」等の戯言を真顔でぶっちゃける、青識亜論さんの友達みたいな自覚なき文系インテリネトウヨが増えている感じがする。


まあ、自虐心が強い分だけ敗北を直視できる普通のネトウヨと違って、逆に勝ち組意識が強いタイプほど、敗北を理解したがらないんだろう。アメリカよりも日本の教育は優れていとかも、男女雇用機会均等法を廃止しろも、本人らは冗談じゃなく本気でそう思い込んでそうな気配だったし。だから悪い意味での、自己啓発的なポジティビティズムが到来して抑圧を仕掛けてくる可能性があるんじゃないかと。例えば、君の名は。と、この世界の片隅にも(シンゴジラも)、あれを震災の傷への癒やしとして、前向きに受け止めた人が多かったし。両作ともその解答として間違っている気がするけど、そう公言するのはタブーな空気もある。


だけど、あの手の前向きさが、何よりも無自覚にネトウヨ的なものと結託して、ヘイトを野放しにする環境を作ってきたと思うし、それとある種の沈黙が未だに美学になっているのも、流石にどうかなと思うんだがどうすればいいのか。K-POPよりも透明雑誌を聞けと煽って炎上したこの記事を読んでも、ネトウヨとは違う別の抑圧があると思うんだよね。